段ボールの発祥からその歴史、日々の業務の中から生まれたエピソードまで。
段ボールにまつわる『こぼれ話』をまとめてみました。
段ボールが私たちの暮らしに浸透したのはもうずいぶん前のことです。
1856年(安政3 ペリー来航の年です!)にイギリスで初めて段ボール作られたと言われています。ちなみに段ボールは英語でコルゲーテッドボードと呼ばれています。とは言っても、箱を作ったわけでも、看板を作ったわけでもありません。なんと!初期の段ボールはシルクハットの汗取りに使われていました!!
当時流行したシルクハットを快適に被るために段ボールは生まれたのです。段ボールの中層の波状の部分はフルートと呼ばれているのですが、
この部分を丸めてシルクハットの内側に取り付けていたようです。波状なので、通気性もよかったのかもしれませんね。
その後、フルートはアメリカで、片面ライナだけを貼り合わせた片面段ボールへと進化しました。これは、フルートに強度を与え、ガラスびんなどの内装用緩衝材に使用されました。片面段ボールは加工しやすく、現時でもよく使用されています。(当社の主力製品のひとつでもあります)
そして20世紀に入り、段ボールの製造技術は日本に伝わりました。先人の試行錯誤の中で、段ボールは大きく進化し、今なお進化し続けています。
より強度を持つようになり、加工技術も飛躍的に向上しました。現在では様々な分野で、様々な用途に用いられています。
ダンボールシートのでき立てのホヤホヤは、湯気が立ちます!?ダンボールの板はそのフルートの形状を作るときにとても高温になります。その時の熱は180~190℃!冬の寒い日は湯気が立ちます。
工場内ももちろん非常に高温となり、空調などの設備が行き届いていなかった頃には発汗による塩分不足を補うために塩をなめて仕事をしていたという話もある程です。
段ボールの「段」はナミナミ模様の大きなシリンダーで形をつくります。そのシリンダーは金属で出来ていますが、その高さは磨耗により次第に低くなります。
JIS規格で規定してしてあるので、下限に近付くとそれを交換します。具体的にはAフルートは4.6~4.79mmと決まっていますので、その差は約0.2mm。しかしBフルートは2.49~2.8mmですから約0.3mm。Wフルートにした場合は0.5mm近く変わってきます。1mm以下の世界の話ですが確かにダンボールはそのタイミングでフルートの高さが変わってくるのです。